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コラム

2020年12月11日

「突然の麻痺に揺れた夏」~本紙読者投稿より

腰の手術を繰り返し、よぼよぼながら少しの野菜作りを楽しみに、転ばぬように気をつけながら「最後まで自分の足で」と努力して来ました。

その矢先、ある夏の日の夕食後、テレビを観終わってふっと立ち上がろうとしたら、左足首から先がフラフラで、感覚はあるものの、力が全く入らないのです。一瞬、「ついに来たか」と。

翌朝、かかりつけ医の診断で、脳のCT検査をした結果、毛細血管の一部が詰まっているとのこと。手当ての方法は無く、血流を良くする薬とリハビリをする事と言われました。
今まで、定期的な診察も受けていたのに、急な麻痺に驚き、もう歩けなくなるのではと絶望的な気分になりました。
手すりにつかまり、杖をつきながら用事を足して1か月。今度は右足に負担がかかり、右ひざが痛くなってきたのです。
7月に、福祉の方に相談し、リハビリ専門の病院で週1回、1時間の訓練が3か月受けられるようになりました。

リハビリから1か月半過ぎた今は、足首も指も少しずつ動くようになり、気を付けて歩いています。
友だちのお母さんも言語障害が出たとか。
ある日突然の出来事。体半身の麻痺ではなくて良かったと思う反面、またどこかに突然麻痺が出るのではと思うと怖いです。これも年をとったということかと受け入れ、今はリハビリを頑張っています。

先日、テレビで日本最高齢者115歳の女性のしっかりとしたお顔を拝見しました。「あと5年くらいは」という言葉に驚きました。
来年はどうなるか分からない……と、いつも弱気な自分の気持ちを変えて、日々変わりゆく世の中を見続けたいと思います。

リハビリに励み、畑で土と野菜で遊び、少しでもとれた野菜に生き甲斐を感じます。徐々に動くようになってきた足首が嬉しく、コスモスと彼岸花を眺めながら川辺を押し車で歩いています。この先も頑張ります。(静岡県 S・O)

 

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