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コラム

2021年09月29日

「少年志願兵の終戦」~本紙読者投稿より

私は学業半ばにして第二次試験を受験、合格し、即日美保海軍航空隊へ入隊となった、17歳の甲種飛行予科練習生の話である。

入隊後、過酷な訓練に堪え忍び、終戦は本土防衛の為か、佐世保鎮寄府第十二特別陸戦隊付であり、長崎県の僻地にて玉音放送も知ることなく、3日くらい後で敗戦を知った。

1年間の兵役で3回も配属先が変わり、飛行兵だったのが、最後は迫撃砲の特別陸戦隊になっていた。

8月末、当分の食料と衣服、給与を受け取り、兵役解除となった。貨物列車に乗り、3日間野宿もして、目的の駅へと到着した。その先はバスなどあるはずもなく、生憎の雨降りの中、父方の叔父が、蓑笠の支度で出迎えてくれた。それは懐かしい農民の姿であった。

雨宿りをしながら12キロの道程を、荷物を背負い、ただ歩く。しかし故郷の土を踏める嬉しさとは裏腹に、足取りは重い。部落の皆さんにお迎えをされることの不安や、後ろめたさ、恥辱の感もあったためだ。夕暮れに紛れて帰宅をしたが、その瞬間、我を忘れて男泣きした。

幸いにも私は復員、復学も出来たが、父は比島にて戦死した。無念だったと思う。
戦争は二度と繰り返してはならない。いつまでも平和な日本国であることを祈念してやまない。
(島根県 S・M)

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