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コラム

2021年09月30日

今住んでいる自宅も遺産分割しなければならない?

前回の、遺産分割の基準の話を読みましたが、その中に「『一切の事情』を考慮して」とありました。たとえば配偶者であることはどのように考慮されるのでしょうか。

答え

配偶者であるこということは、すでに相続分1/2と保証されています。ここで言う「一切の事情」として配偶者が考慮されるということは、この相続分のことではありません。

たとえば、夫婦が住んでいた夫名義の自宅の土地建物があるとしましょう。
夫が死亡すればこの自宅も遺産分割の対象となります。

配偶者である妻が、そのままこの建物に住みたいと考えるのであれば、配偶者がこの建物を相続することになります。遺産分割で配偶者がこの建物を分割により取得したいと考える場合、これを考慮して配偶者に自宅を相続させることになります。

すると自宅の価値が高く、他の遺産が少ない場合、たとえば自宅は3,000万円、他の財産は1,000万円というような場合、配偶者の相続分は1/2の2,000万円ですが、自宅を相続すると3,000万円を相続することになります。すると1,000万円多く相続することになり、1,000万円の代償金を他の相続人に支払うことになります。
それでは自宅を相続出来ないことも予想されます。

そこで平成30年7月の改正により、妻に居住権を保証することになり、妻がその建物に住むことが出来るようになりました。それにより生活資金もでき、安心して生活できるようになります。

遺産分割が成立するまで妻が自宅に居住していても、その対価は「無償」であることが明記されました。
これは従前の判例でも同じように考えていたものが、明白化されたということです。

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