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コラム

2023年04月13日

第6回「東京駅」~歴史、伝統、文化が混ざる駅

前回は東京の表玄関羽田空港をご紹介いたしましたので今回は東京駅です。日頃から何気なく利用していますが、とにかく凄い!の一言で、東京人として誇りに思います。

日本の「玄関口」
建築家・辰野金吾が設計

東京駅は東京の東側に位置し、東京を代表する街、丸の内、日本橋、銀座にも近く、すぐそばには皇居もあり、まさに日本の「玄関口」です。

明治の建築家、辰野金吾が設計した東京駅の開業は今から百年以上も前の大正3年(1914)です。明治29年(1896)に新橋から高架線を計画し、中央停車場を建設することが帝国議会で可決され、建設中はずっと「中央停車場駅」の名前で工事が進められていましたが、開業の直前に「東京駅」と命名されました。

現在の丸の内駅舎は平成24年(2012)に建設当時の建物に復元されました。「復元」とは元の姿に戻すこと、建設当時の資料や写真が限られている中、最新の建設技術を集めて見事に蘇りました。

東京駅のシンボルといえば、横幅約335m、面積9千8百平方メートル、地上3階建て、地下2階まである丸の内駅舎。南北それぞれにドームがあるのが特徴で、特に内部の鮮やかにぬられた壁や、干支をモチーフにした彫刻、美しい鳳凰や鷲のレリーフは見どころです。

蘇ったドーム型屋根

実はこのドームは復元工事前の60年間は八角屋根の形でした。それは、建設当時はドーム形だったのが、太平洋戦争で焼け落ちたために、八角屋根に建て替えられたのですが、復元工事により建設当時の姿に戻り外観、内部共に美しく蘇りました。

駅舎の外の壁をよくみると、3階から上の復元部分と2階から下の保存部分の違いがはっきり解ります。柱の形は建設当時に戻すために復元した3階まで延ばし、飾りも上部に移動しています。

東京駅開業から15年後の昭和4年(1929)に、線路を挟んだ東側に八重洲口が開設されました。

今の八重洲口には新たなランドマークとして帆のような白いひさしの「グランルーフ」ができ、サウスタワーとノースタワーをつなぐデッキは、豊かな緑で八重洲口の名所です。丸の内側は「歴史を象徴する顔」、八重洲側は「未来を象徴する顔」がテーマとなっています。
東京駅は「東京ステーションシティー」。歴史、伝統、文化などが混ざり合い、ショッピングやグルメゾーンなど多くの人が楽しめる「街」の役割も担う日本の「玄関口」なのです。

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