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2022年11月16日

胸やけがひどくて胸の奥がヒリヒリ痛むのは…逆流性食道炎の可能性

胸やけを繰り返し、胸の奥がひりひり痛みます。

68歳の女性です。繰り返す胸やけについて教えてください。

以前より胸やけをしやすい体質だったのですが、我慢できないほどではなかったため、とくに薬などは飲んでおりませんでした。なるべく脂っこい食事を控えるようにしていましたが、あまり変わらず、最近ではすこしひどくなったような気がします。

朝起きた時に喉に違和感があったり、胸の奥がひりひりと痛むような感じもします。
ただの胸やけと思っていましたが、治療をしないと悪化するものなのでしょうか。それとも別の病気が隠れているのでしょうか。教えてください。

答え

逆流性食道炎が原因か。早い段階で検査・治療を。

今回は胸焼けでお困りの方からのご相談です。

胸焼けの原因としてよく認められるものに逆流性食道炎という病気があります。逆流性食道炎とは、胃酸が食道の方へ逆流し、上がってきてしまう病気です。

胃と食道の間には、食べたものや胃酸が逆流しないよう括約筋という筋肉の働きで、通常はしっかりと閉じるような仕組みになっているのですが、体質などによってその締め付けが悪くなると、逆流しやすい状況になります。

胃酸が逆流して食道の粘膜に障害を生じさせると、胸焼けを主体とする症状がでてきます。胸焼けの他にも、げっぷが出たり、胃や胸の辺りが痛んだりすることもあり、さらに胃酸が上の方へ上がってくると、気管にも悪影響を与えて気管支炎を引き起こしたり、喉の周りの違和感や痛みが出るようなこともあるので注意が必要です。

診断は、内視鏡検査で直接食道の粘膜の状態を見て、もし障害があれば逆流性食道炎ということになります。治療は胃酸を抑えるプロトンポンプ阻害薬というタイプの薬の投与が中心になり、それを飲むことで症状が抑えられます。

薬による治療以外にも、脂肪の多い食事を控えたり、アルコールや炭酸飲料を控えるなど、食生活の見直しが必要になります。あまり症状がひどい場合には、夜眠るときにも、酸を上がりにくくするために少し身体を起こした状態で寝ていただくこともあります。

別の病気が無いかどうかご心配されていますが、胸の痛みが強い場合、狭心症などの胸痛が出る病気の有無を調べる必要もあります。また長期に渡り、ひどい食道炎がある方の場合、粘膜が変質し、食道がんの危険リスクにもなります。そのような方は定期的な内視鏡検査によるフォローアップも必要です。

たかが胸焼けと思い、長期間放っておくと炎症がひどくなりますので、早い段階で検査・治療をした方が良いでしょう。

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髙谷 典秀 医師
  • 同友会グループ 代表 / 医療法人社団同友会 理事長 / 春日クリニック院長 / 順天堂大学循環器内科非常勤講師 / 学校法人 後藤学園 武蔵丘短期大学客員教授 / 日本人間ドック・予防医療学会 理事 / 日本人間ドック健診協会 理事 / 日本循環器協会 理事 / 健康と経営を考える会 代表理事

【専門分野】 循環器内科・予防医学

【資格】 日本循環器学会認定循環器専門医 / 日本医師会認定産業医 / 人間ドック健診専門医 / 日本内科学会認定内科医 / 医学博士

【著書】 『健康経営、健康寿命延伸のための「健診」の上手な活用法』出版:株式会社法研(平成27年7月)【メディア出演】 幻冬舎発行「GOETHE」戦う身体!PART4 真の名医は医者に訊け(2018年6月号) / BSフジ「『柴咲コウ バケットリスト』in スリランカ 人生を豊かにする旅路」(平成28年1月) / NHK教育テレビ「きょうの健康」人間ドック賢明活用術(平成27年5月) / NHKラジオ「ラジオあさいちばん 健康ライフ」健康診断の最新事情(平成25年11月)

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