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医療と健康

2022年11月08日

「良い入れ歯」の条件とは?

入れ歯の歴史は古く、エジプトやギリシャでは紀元前にも入れ歯らしきものが存在していたという記録が残っているそうで、日本でも江戸時代には入れ歯を作成する職人が存在していたという。現在最新の技術で作られた入れ歯は、言われなければ分らないくらいに本物そっくりに作られているが、その技術についてはまだまだ発展途上であり、今後もさらに進化を遂げることが期待されている。

そうは言うものの、今現在、読者ご自身が使われている入れ歯の調子はいかがだろうか。しっかりと食べ物を噛むことができ、痛みや違和感などはないだろうか。「この入れ歯は駄目な入れ歯だ」「入れ歯を外した方が食事しやすい」などという話をよく聞くが、では、具体的にどこが悪いのか、自分自身で認識は出来ているだろうか。自分の口の中に入れている入れ歯なのに、あまり良く知らないという人も多いだろう。

自分が使用している入れ歯の形を知っているだろうか。例えばの話であるが、万一、他人の入れ歯のそばに置いてしまった場合、後でどちらが自分のものであったか、すぐに判別できるだろうか。入れ歯というものは、靴や傘とは違い、他人のものと隣同士に置くようなことはなく、ましてや他人に見せるようなものでもない。しかし、自分の使用している入れ歯がどのような形、構造をしているのか、どのような仕組みで口の中に固定されているのかは、よく観察をして知っておきたいものだ。

「合う入れ歯」「合わない入れ歯」

入れ歯が使いにくい、痛いからといって、入れ歯を使わずにいるとどのような問題が起きるのか。入れ歯をきちんと使用している人と、歯がないのにも関わらず入れ歯を使用しない人では、死亡リスクが違ってくるという。また、噛み合せが悪いと筋力も衰え、足腰が悪くなり、バランス能力も低下して転びやすくなるそうだ。高齢になると転倒して骨折、そのまま寝たきりになってしまうという最悪の事態も考えられるので、噛み合せというものは大変重要だ。

しっかり自分に合う入れ歯を使用していると、食べられる食品の種類が増え、生活の満足度が高くなる。また、科学的には立証されていないことだが、認知症になる人の割合も少なくなるという。顎の筋肉には多くの血管や神経が通っており、噛むことで刺激となり、血液の流れも良くなり、脳に十分な血液が運ばれるためではないかという説があるそうだ。健康長寿を目指すためには、しっかりと食事をし、体力を維持すること。そして認知症の予防が大切であるということは、本紙読者ならばお分かりだろう。

入れ歯とは「一生もの」ではない

人の体というものは、時がたつにつれて成長、あるいは老化に伴い姿、形を変えていくもの。同じ入れ歯を長く使用していると、その変化に対応できずに、合わなくなってしまうのは当然のこと。

たとえば、入れ歯を乗せる位置にある顎の骨というものは、歳をとるにつれて自然と小さくなり、そのうち窪んでくるという。つまり、土台の形が変わってしまっているのに、それに気付かず、古い入れ歯をそのまま使用していると、痛みを感じたり、噛み合せが悪くなってしまう。入れ歯というものは、一度作成したら一生持つものではない。定期的に点検や修理を繰り返し、時には作り直すことも必要なのだ。

入れ歯を作る前の準備

まず、新しい入れ歯を作るためには準備が必要となる。歯科医に行き「入れ歯を作って下さい」とお願いをして、すぐに新しい入れ歯を作り始めてしまうのは良くないのだそうだ。新しく入れ歯を作るという事は、そもそも、今現在の口の中に何か不都合が起きているということだ。まずはそこに注目をしなければならない。

「痛い」「噛めない」「ぐらつく」それらの原因を突き止めて解決策を見つけなければ、新しい入れ歯を作ったところで、すぐに駄目になってしまうであろう。口の中に炎症が起きていたら、まずはそれを治す。噛み合せが悪かったら、合うようにリハビリを行なうのが先決だ。

入れ歯の手入れについて

先にもお伝えしたように、入れ歯は一度作成したら一生使えるというわけではない。入れ歯は硬い食べ物を噛み砕いたり、ちぎったり、時には熱いもの、冷たいものなども受け入れる。当然歯の部分が磨り減ったり、変形したりもする。また、先ほども書いたように、人間の体自体が時間の経過によって変化をするので、作成したら終わりではなく、毎日の整備が重要なのである。

とくに入れ歯は、人間の体のような自浄作用がない。そのまま放置しておくと様々な菌が繁殖してしまうので、毎日のブラッシングは大切だ。また、消毒のつもりで熱湯をかけている人はいないだろうか。入れ歯に熱湯をかけてはいけない。入れ歯を構成する材質は百度の熱湯に耐えられるようには出来ていないため、熱変形を起こしてしまう可能性があるのだ。もちろん入れ歯だけではなく、自分の口の中の手入れも忘れてはならない。たとえ歯が無くても「口磨き」は必要である。

入れ歯の正しい装着の仕方や手入れ法、そして少しでも違和感があれば、そのまま使い続けることは避け、早めに歯科医に相談をして修理をする。そのようなことに気をつけて使えば、きっと「良い入れ歯」と思えるようになるだろう。良い入れ歯を使い、健康長寿を目指してほしい。

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高齢者に忍び寄るフレイル問題 特集ページ

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