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2023年12月01日

戦争が「記憶」から「歴史」へ…風化させず語り継ぐ重要性

20万人を超える人たちが命を落とした78年前の沖縄戦で学校が焼失し、学徒動員で戦傷兵の看護に当たっていた生徒22人が亡くなった県立第二高等女学校。その卒業生たちの最後の同窓会が開かれたと、NHKニュースが報じた。

昭和19年10月10日、沖縄・那覇市は米軍の空襲で9割が焦土と化した。県立第二高等女学校は学校が焼失し廃校となった。戦後、卒業生たちは「白梅同窓会」を結成し、自らの過酷な戦争体験や学徒隊の学友たちのことを語り継いできた。
しかし、その語り手たちも90歳を過ぎ、今年になって同窓会会長の中山きくさん(94歳)をはじめ相次ぎ仲間たちを失い、11月12日の集いを最後に同窓会は解散することになった。
昭和から平成、令和と時代が移り、戦争体験者が急激に減っている。戦後生まれが全人口の8割を超え、戦争が「記憶」から「歴史」へと変わりつつある。

こうした中、絵本作家の磯崎主佳さんは、元学徒の中山きくさんから聞いた戦争体験を絵本にし、次代に伝えていく継承活動を続けている。

終戦から78年後の今日も、私たちはウクライナ、イスラエルで続く惨禍をまのあたりにしている。「戦争は勝っても負けても何も残りません。なぜ話し合いで解決できないのでしょうか」という白梅同窓会の奥間百合子さん(94歳)の言葉が突き刺さる。
高齢化で戦争の「語り手」が減少する中、戦争の記憶を風化させず「語り継ぐ」重要性が増している。

 

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