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2025年12月03日
連日報じられるクマ被害。要因に気候変動・人口減少過疎化…
人里にクマが出没し、人が襲われるニュースが連日報じられている。
環境省によると、今年度すでにクマに襲われ13人が亡くなり(11月13日現在)、人身被害は過去最悪のペースという。
そもそもなぜクマが市街地に出没するようになったのか。クマ被害増加の背景には複数の要因があるようだ。
一つは、気候変動の影響などでクマの食糧不足がある。食物であるドングリは、1年ごとに豊作凶作を繰り返していることが判明。今年は大凶作にあたるそうだ。
さらに、人口が減少し高齢化・過疎化の進展、都心への一極集中といった社会構造の変化が、クマ被害とも関係があると指摘されている。高齢化によって放置された森林や耕作地が増え、人里に向かってクマの棲息域が拡大。生活圏との緩衝地帯だった里山が荒廃したことで人間と野生動物の境界線が曖昧になっているという。
こうした事態に政府はクマ被害対策パッケージをまとめ、緊急対処と中長期に分け対策強化を打ち出した。クマ駆除の現場は昔から猟友会ハンターの民間ボランティア頼みだったが、警察官がライフルで駆除に乗り出すほか、ガバメントハンター(公務員ハンター)の育成を決めた。そして、中長期対策として自治体任せだったクマの個体数の調査・管理や人の生活圏との緩衝エリアをつくるなどの対策・支援に取り組む方針。
「人間とクマが共生する社会」への取り組みには長い時間を要しそうだ。
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