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2019年12月04日

人生100年時代は「老後レス」―高齢者はしんどくても無理しても働かざるを得ないのか。

「老後レス時代」―朝日新聞連載のタイトルである。「71歳働くしかない」「生活困窮しハローワークへ〈選べる仕事ない〉」と見出しが続く。

少子高齢化社会と言われて久しい。高齢者の人口動向調査では、65歳以上の高齢者数は過去最高を更新続け、19年には3588万人となり、総人口の28・4%を占める。働く高齢者数も男女合わせて862万人と過去最多。その76・3%が非正規雇用といわれる。年金だけでは生活できず、正規で働きたくても働く場がないという声も多い。

団塊世代が新卒一括採用で入社した昭和40年代は、まだ年功序列・終身雇用の時代だった。年金も「百年安心」と大臣自ら宣言し、バラ色の老後生活とは考えないまでも、人並みの生活が送れるだろうと漠然と思っていた。
高度経済成長、いざなぎ景気、石油ショック、バブル景気、そしてバブルの崩壊と、浮き沈みの激しい荒波の中で夢中で働いてきたというのが実感か。
少子高齢化にともない、医療・年金・介護の社会保障給付費は増大する一方。40年度には18年度の1.6倍、188~190兆円に膨らむ。

政府は高齢社会大綱で「エイジレス社会」を宣言し、高齢者にはなるべく長く働き続けて経済の「支え手」になってもらおうという思惑がある。その具体策として「70歳までの就業機会の確保」など検討を進めている。
老後生活をどう過ごすかは個々人により選択肢が異なる。しかし、しんどくても無理して働かざるを得ない高齢者が増えることは確かだろう。人生100年時代は「老後レス」の時代なのだろうか。(老友新聞社)

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