医療と健康
成長の機会か、限界か判断のポイント
心療内科の診察の際に、「この困難は乗り越えないといけないものなのではないか、それとも逃げ出してしまってよいのか」という相談を受けることがあります。
「今の困難な状況はとてもストレスで、つらくて不安で眠れないことも増えています。ただ、これを乗り越えたときには自分の成長もあるのかとも思います。このまま逃げてしまってよいのか、迷う自分がいるんです」と。
確かに、〈ストレス=メンタルヘルスの不調〉と捉えて、いつもストレスを除去し、ストレスから逃れていると、成長のチャンスが失われてしまうことはあると思います。つらかったけれどそれを乗り越えたことで、一皮むけて成長したと思える経験は誰しもあるのではないでしょうか。私にもあります。
しかし、このままつらい状況に立ち向かうことでメンタル不調に陥ってしまうのか、成長できる機会になるのかは、判断が非常に難しい問題です。一つの指標として、つらくても意欲があり、気力もわいてくると実感できれば成長につながると考えられますが、もうだめだ、どうなってもいい、このまま逃げ出したいなどの気持ちが全面に出るようになったときは、それ以上頑張ってはいけないときだと思います。
しかし、渦中にいるときは自分自身でそのタイミングに気が付くことは意外と難しいものです。普段から周囲に相談し、客観的に判断してもらう環境を作っておくことも大事なリスクマネジメントの一つです。専門家であればなおさらよいですが、そうでなくても、日頃から相談できる相手、自分のことを気にしてくれる相手がいると安心して困難なことにも立ち向かいやすくなります。
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- 山本 晴義 医師
- 心理カウンセラー
日常よくある心の悩みについて、山本先生が解説します。心を健康に保ち、毎日健やかに過ごしましょう!
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