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コラム

2021年06月21日

「息を吹き返した田圃」~本紙読者投稿より

私の友人の一人は定年後、米作りを主に、余暇は野球少年団の指導監督として大会に送り出すほどのスポーツ好きの人です。
また、同級会もまとめ、今年は長良川への旅行を決めて、駅に集まってバスに乗り、ワイワイと行くことを計画しておりました。
そんな話を楽しそうにしておりましたが、コロナで遂に駄目になりました。最後の計画だったのに……。

早植の稲も実った8月末には、私宅に
「新米出来たで、食えよ」
と、早々に届けてくれた。

10月末には稲の刈株が伸びたのを私と2人で刈り倒していたのに、その数日後のことです。具合が悪いらしいと聞き、訪ねたところ、顔色が悪く別人のように変り果てておりました。

それから1週間後には亡くなってしまいました。

昔は全部田圃だった道筋も、今はその友人の3枚田だけになってしまいました。その田も主を失ってしまい、案じていました。

しかし旧友が節分明けに田起こしをされたようです。土が生き返ったように輝いておりました。4月には田植えが始まり、早苗がそよぎ、黄金の波も見られるでしょう。

土が生きていると感じる四季が見られる幸せ。遠い彼方に、友人の日焼けした笑顔が浮かびます。土は私達の最高の相棒ですから。(静岡県 S・O)

 

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