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三遊亭ぽん太の下町寄席からこんにちは!

三遊亭ぽん太の下町寄席からこんにちは!

2024年03月28日

連載31回「学ぶ」

2月が暖かかったのに意外な程に3月が寒いですね。
3月25日が結婚式で、暖冬だしその頃には満開かなぁと思ったら全然例年通りの開花でした。
変に律儀さ出さなくていいですよ、地球!

さて先日子どもたちに落語を教えるワークショップの仕事をしてきました。
学校寄席で落語の実演と少し体験してもらうことはありますが、学校外でやるのは初めてでした。
結論から言うと、結構大変でした(笑)
学校だと先生の目があるので真面目にやろうと思うのでしょうが、学校外で友達や初めて会う子に興奮するのかずーっと元気で。
神戸の大学のバドミントンサークルの子たちに比べればかわいいもんですが。
あれ見てて思いますが非日常は人をやんちゃにさせるんですね。

よく子ども向けの落語教室で寿限無の長い名前をみんなで唱和することがありますが、それは私がいなくても学校でも出来ますし人前で座って話すことを体験してもらうのを重視してみました。
まずは高座に座って自己紹介。
名前と学年、そして好きな物を言ってもらいました。
数人とは言えども人前で喋るのは緊張するものです。
さっきまで饒舌だった子が急に静かになるにはかわいかったです。
まぁ高座降りたら、好きに喋り始めるのですが(笑)

そして喋ることと同様に人の話を聞くことを大事にして欲しい旨を伝えました。
学ぶという言葉はまねぶ、つまり真似をすることが語源と言われています。
なので学びの第一歩は人の真似をすることから始まります。
我々も最初は師匠のネタをよく聞き、リズムや口調を真似から始まり、そして守破離、教えを守り、それを否定、改変などを加え、やがて師匠の芸から離れていく、という風に教えられます。
落語以外でもスポーツや習い事に応用出来ることなので、目の前のウケるウケないよりも大事なことを知って欲しいなぁと。
ただ多分伝わってないとは思いますが(笑)
自分が子どもの頃を思えば当然ですね!

その後は手ぬぐいと扇子を使った所作指導と小噺とその実践です。
小噺でウケないと講師としての説得力が減るので普段なら禁じ手のうんちの小噺をしました。
どんな小噺かというと

なんか落ちてるな、かりんとうかな、うんちかな?
…見た目じゃわからないな…
…匂いでも分からないな…
よし、食べてみよう
モグモグ
あ、うんちだ~良かった、踏まなくて

というちょっとナンセンスなもの。
ただうんちって単語の時点で爆笑でした(笑)
もう一個の小噺も

鳥がなんか落としてったよ、ふ~ん

やっぱりうんち!
ありがとううんち!
皆さんも良ければ使ってみて下さい。
だいぶTPOは選びますが。

子どもたちからは事前に長い噺をやってみたいというリクエストもあったので準備もしてたのですが羞恥心や時間の関係もあり無理そうだったのでこの二つをやってもらい終了。
ワークショップ後の通常の落語会では終演後、全員僕とのチェキを買ってたのでおそらく楽しんでもらえてたみたいです。
ほぼ印象はうんちだと思いますが。
また懲りずに来てね!
次は長い噺を覚えてもらうけど、踏ん張って覚えてね、うんちだけに!
ではまた来月!

写真は三々九度の盃中の筆者写真は三々九度の盃中の筆者

お知らせ

アメリカ公演前哨戦

アメリカ公演前哨戦
日時・4月7日(日)14時開演
会場・ひらい圓藏亭
料金・予約1500円

三遊亭ぽん太の月例落語会

三遊亭ぽん太の月例落語会
ぽん太ラボvol.45 演目:柳田格之進、他
日時・5月11日(土)14時開演
会場・池之端しのぶ亭
料金・予約1500円、U29割1000円、ぽん太初めて割500円
予約、問合せ・pontathe2nd@gmail.com

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三遊亭ぽん太
  • 三遊亭ぽん太
  • 落語家
  • 1985年2月24日生まれ / 愛知県名古屋市出身 / 法政大学社会学部卒 / 2015年2月に三遊亭好楽に入門、前座名「好也」 / 2018年11月二ツ目に昇進「ぽん太」を襲名 / 現在、持ちネタは古典新作合わせて140席以上ある
  • ぽん太さんのHP
    https://pontathe2nd.amebaownd.com/
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