趣味
2026年07月13日
「花びらの一片浮かぶ湯につかり風の道筋たどりてみたり」2026年7月入選作品|老友歌壇
老友新聞2026年7月号に掲載された短歌入選作品をご紹介いたします。(編集部)
一 席
花びらの一片(ひとひら)浮かぶ湯につかり風の道筋たどりてみたり
岸 慶子
春の露天風呂。ひとひら浮いている花びらに、飛んできた遠い場所に思いを巡らせている。「風の道筋」がいいですね。
二 席
山桜散り行く谷の深くしてわれを誘(いざな)うその花びらよ
王田 佗介
深い谷に散っていく山桜。その花びらにいざなわれるように見ている私も、まるで谷に散っていくようだ。桜の一種の狂気が感じられます。
三 席
胡蝶花(しゃが)咲けば早や三回忌弟の遺影と語る父母のことなど
菊地 幸子
弟さんの三回忌の頃に咲く胡蝶花は薄紫の花で、亡き人を偲ぶに相応しい花ですね。ご両親の事など、共通の思い出を語れるのは最早亡き弟さんしかいない悲しみが溢れます。
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