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医療と健康

2021年10月15日

つらいときは「先延ばし」

皆さんは、子どもの頃から、何かにつけて「後回しにするのはやめなさい」と言われてこなかったでしょうか。目の前の問題に向き合わずに後回しにするのは、解決にもならず、逃げているような気がする人も多いでしょう。

しかし、どうにもならない問題の時には、いったん棚上げしてみる、あるいは現実逃避してみることが必要かもしれません。

たとえば、同じ部署の先輩とどうしても気が合わず、仕事を一緒にするのが、毎日、憂鬱だったとしましょう。イライラも増え、何をしても楽しくないかもしれません。しかし、気が合わない先輩の性格や行動をあなたが変えることはできないと考えるのが現実的です。

この状態は未来永劫続くわけではありません。確かに「今は」あなたは先輩のことが嫌いで一緒に仕事をするのもつらいでしょう。けれども「ずっと」ではないのも確かです。

変えられない状況のことで思い悩み、心身の不調をきたすよりも、積極的に気分転換をはかり、会社を離れたら一切、先輩のことは考えないと割り切るほうがよいでしょう。頭にくることがあったら、その場を離れる、深呼吸する、洗面所に行くなどの方法もあります。

最近は結論延期能力が注目されています。知能テストのパズル問題で一致するピースが見当たらないとき、その問題にこだわっていつまでも探し続けるタイプと、いったん、その問題を棚上げして、次の問題に移るタイプがいます。
結論を先送りにできる人とIQが高い人とは相関関係があることがわかっています。積極的に後回しにすることがあってもいい――それを覚えておいてください。

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山本 晴義 医師
  • 心理カウンセラー

日常よくある心の悩みについて、山本先生が解説します。心を健康に保ち、毎日健やかに過ごしましょう!

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