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2021年07月01日

アルツハイマー治療薬を条件付で承認(米)…注目の「アデュカヌマブ」は希望の光となるか

米国のFDA(食品医薬品局)が、アルツハイマー型認知症の治療薬を条件付で承認したと報じられた。治療法が少ない病気の患者への早期治療提供を考慮した「迅速承認」で、十分な効果が確認できなければ承認を取り消す可能性があるという。

この新治療薬は、米国の大手製薬会社と日本のエーザイが開発した「アデュカヌマブ」。アルツハイマー病は、脳にアミロイドβと呼ばれる異常たんぱく質がたまり、神経細胞を壊すことが原因で発症すると考えられている。新薬はアミロイドβを減少させ、認知機能低下を長期間抑制する効果が期待される世界初の薬。

日本の認知症患者は約600万人で、そのうち7割がアルツハイマー型といわれる。認知症は、加齢に伴い発症リスクが高まるといわれており、厚労省の発表では2025年には患者数が700万人前後に達し、65歳以上の高齢者の5人に1人(軽度を含め)を占めると予測されている。病気が進行すると、記憶障害などを発症し自立した社会生活に支障をきたすなど、患者と家族にとっては深刻な病気だ。それだけに根本的な治療薬が待ち望まれている。筆者自身も亡き母の認知症介護をした経験があり、家族の気持ちは身にしみてわかる。

この新薬は昨年12月に日本国内でも承認申請されており、田村厚労大臣は「安全性と有効性を審査している」とし、結論は年末ごろになる見込み。「希望の光」となるのか注目される。

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